睡眠薬の危険すぎる使い方「眠剤ハイ」とは 

不眠で悩んでいる人にとって、寝つきの改善や睡眠の維持を叶えてくれる睡眠薬は有益な医薬品です。

しかし、その効果を間違った方向に使ってしまう人がいるのも事実。
2017年には、18歳の少年が「気分がアガるから」という理由で睡眠薬=眠剤を飲んで交通事故を起こしました。

正しく服用すれば危険ではない睡眠薬が、誤った使用のせいで非常に危険な存在へと変貌。

眠剤ハイの危険と睡眠薬にまつわるリスクについて、正しい知識を身につけておく必要があります。

睡眠薬を飲んでハイになる仕組み

睡眠薬でハイになる理由

安定した睡眠に役立つ睡眠薬を飲んで、どうしてハイな状態になれるのか?
不思議に感じる人は多いはずです。

睡眠薬の多くは、緊張や不安、興奮などで働き過ぎている脳を落ち着かせる作用を持っています。
気持ちを穏やかにして眠りやすいコンディションへと導くだけでなく、筋弛緩作用によって肉体の痛みや疲労を緩和する作用も発揮。
心身ともにリラックスさせることで、眠りやすくするのが睡眠薬本来の目的です。

脳と身体の緊張がほぐれた状態で、そのまま就寝すれば何も問題はありません。
しかし正しいタイミングで眠ることなく起き続けるのは、頭も身体もボンヤリしているのでとても危険。

睡眠薬がもつ緊張や不安を落ち着かせるという効果は、わたし達の理性も緩慢にしてしまいます。
理性のタガが緩んだ状態=ハイな精神状態を楽しみたいという間違った考えが、眠剤ハイ・眠剤遊びといった言葉を作り出しているんですね。

睡眠薬の効果と副作用を確認しましょう

睡眠薬の多くは、ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系に分類される医薬品です。

いずれも脳内伝達物質・GABAの活性を高めて、交感神経の働きを落ち着かせるのが働き。
副交感神経が優位な状態を作り出し、催眠・抗不安作用を発揮します。
脳がリラックスするので眠気が起こりやすく、服薬後はすぐに床につくことが前提。

ベンゾジアゼピン系にみられる筋弛緩作用は、効果とも副作用ともとれます。
肉体のストレスを緩和するという点ではメリットですが、ふらつきや転倒が起こりやすいという点ではデメリット

こういった睡眠薬の特性を本来の用途とは異なる使い方をすることは、自分自身に対するリスクを高めるだけでなく他人をも巻き込む事件へと発展しかねないのです。

睡眠薬の不正購入はダメ!ゼッタイ

睡眠薬の不正購入はだめ!

眠剤ハイや眠剤遊びといった行動が実現した背景には、睡眠薬販売の闇ルートがありました。

不眠症やうつ病などと偽って処方された睡眠薬を1錠単位で転売する不正販売。
それを軽い気持ちで買ってしまう若者の存在。

睡眠薬は精神科やメンタルクリニックで処方される医療用の医薬品です。
医師の診断がなければ、購入することはできません。

通販購入も合法ですが、販売されているのは個人輸入代行に特化したサイトのみ

【睡眠薬の購入方法】
1、日本の睡眠薬は国内の医療機関で処方してもらう
2、海外製の睡眠薬は個人輸入代行サイトで通販する

上記以外の方法で睡眠薬を手に入れることは違法。
公園や路上などで手軽に購入できるシーンに出合ったとしても、絶対に利用してはいけません。

睡眠薬の乱用と依存のリスク

睡眠薬の服用に際して医師の診断が必要な理由は、長期服用や多量摂取による依存や乱用のリスクが伴うからです。

ハッキリとした効果を感じやすいほど、安心感から頼りしたくなるもの。
しかし頼りにし過ぎる気持ちは、依存という副作用へとつながってしまいます。

睡眠薬を飲めばちゃんと眠れる(ハイになれる)

睡眠薬がないと眠れない(気持ちがアガらない)

眠れないかもしれないから(楽しくないから)多めに服用しよう

定められた服用量を超えてしまう

精神的な依存は肉体的な依存を生み、やがて用法用量を無視した乱用へと発展。
依存の度合いが強ければ強いほど減薬や休薬が困難になり、長期におよぶ服薬から肝臓へのダメージが蓄積されるだけでなくほかの精神疾患を誘発する可能性もあるのです。

睡眠薬は必要最低限の量を正しく服用すれば、危険な薬ではありません。
しっかり眠って日常生活を円滑に過ごすための薬だと再度認識し、遊びや好奇心で服用してみることは絶対にやめましょう。

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